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アルペンスキーティーチングプロのレッスンレポート

オールラウウンダー養成ギプス

荒れたコースを滑るOさん



今シーズンの弊社のメインコースは“オールランダー養成コース”です。先シーズン、好評を頂いた“基礎&ポールトレーニングコース”をバージョンアップさせました。
何故、オールランダーを目指すのか。
アルペンスキーを競技スキー、基礎スキーとういうようなカテゴリー別に分ける考えは間違っています。
ベーシックなテクニックは基礎も競技も新雪も不整地も、その他どのような条件でも同じという考え方をして下さい。そして、目的によってそのトレーニング方法や応用テクニックを使い分けるようにしましょう。

個人の趣向により、専門的なスキー技術(競技・基礎・オフピステ・不整地等)に進んで行くことは大変良いことですが、あまりにも専門的な技術ばかりを練習しない事が、専門的な技術を向上させる秘訣です。
ゲレンデを観察していると、不整地や新雪が滑れない競技スキーヤー、サイドカーブに乗っかっているだけの基礎スキーヤー(当然、不整地や新雪は滑れません)が多い事に驚きます。
これは、ベーシックな技術をおろそかにして、専門技術の練習に偏りすぎたのも一つの原因です。
まずは、ベーシックな技術をトレーニングして様々な斜面でそれを試します。そして、どんな斜面でも滑れるオールランドなテクニックを身につけることです。
オールラウンドな技術力が高いスキーヤー程、専門種目でも良い成績を残す事ができます。
ワールドカップレベルでも必要に応じては、斜滑降や横すべりなどの基礎を繰り返し練習しています。

写真は4月上旬のルーデンススキー場。硫安でガチガチに固めたGSコース、気合を入れて滑る”基礎スキー派のSさん“です。このような、規制された固くて荒れたコースを滑ることにより、自分の技術を改めて見つめ直す事ができます。
2日間の練習で基礎とポールをバランス良く練習する事ができました。ポールの中での欠点を基礎練習で直すように心がけましょう。

弊社では現在、“オールラウンダー養成ギブス”を制作中です。このギブスは当然の事ながら巨人の星の星一徹が作った“大リーグ養成ギブス”を参考に設計しました。
企業秘密なので多くは書けませんが、バネは油圧式に変えて、コンピュータ制御で作動する予定です。今シーズン、日本のスキー界のトレンドは”オールラウンダー養成コース&ギブス“で決まりです。(山藤)

ヨットは風がなければ動かない

山形Sさん


「先生は10年前と言っていることが同じですね。安心しました。」
先シーズン、10年振りに受講されたSさんから言われました。

カービングスキーが登場以来、スキー技術は大きく変わったと言われていますが・・・・。
たとえば、“ステンマルク”と“ボディ・ミラー”の外見上のテクニックの違いは誰が見てもわかると思います。だが、この二人の偉大なスキーヤーが舵とりで行なう“荷重・角付け・回旋”や、切り換えで行なう“抜重”が全く違う運動(動作)で行なっていると言い切れる人はいるのでしょうか。
運動技術は、実践の中でつくられ、実践の中で発展し、実践によって変化し、たえず修正や改良が行なわれるものす。
しかし、それらを可能にする不変的な原理や法則があることを忘れないようにしましょう。
滑る条件や状況が変化しても、新しく開発されたスキーを使用しても従来通りのベーシック技術は不変です。

スキーに限らず、全てのスポーツの技術トレーニングでは、昔も今もそしてこれからも変わらない“不変の原理や法則”を理解してベーシックなテクニックを練習することが大切です。少し、大げさに言えば、この部分さえしっかり押さえておけば技術は必ず上達します。
自己流の技術で悩んでいる方はもう一度、原点に戻って練習すると良いと思います。トップスキーヤーの応用テクニック(これを某国スキー連盟では最新テクニックと呼んでいる)の物真似をしていても絶対に上手くなりません。

写真は1月のルーデンスで講習中のSさん(山形から参加)です。前後のバランスが良い為に股関節を上手に使うことができています。冒頭の言葉は、夜のミーテイング(宴会)で少し酔ったSさんから言われました。

どんなに素晴らしい先進技術で設計されたハイテクヨットであろうが、帆に風を受けて走る事は昔から変わらない事実です。
カービングスキーであろうが、ノーマルスキーであろうが、スキー滑走は重力による落下が原動力。そして、方向を変えるには、程よく角付けを行い雪からの抵抗を利用しています。
今シーズンもベーシックな技術を核にしたトレーニングを指導したいと考えています。(山藤)

“変わり目”で判る真のオールラウンダー

転倒

滑走中にバランスを保持し、安定して滑るには三つの“変わり目”に注意して滑ることです。
1.斜度の変わり目 2.リズムの変わり目  3.雪質の変わり目
基本練習後の応用練習ではこの三つの“変わり目”を意識的取り入れて滑ると良いでしょう。
きれいに圧雪された斜面でいつも同じようなテクニックで滑っていてもこのような“変わり目”に対処できるようにはなりません。
雪質の異なる斜面を、様々なスピードやターン弧の大きさを変えて滑ってみる事です。一つだけのテクニック(切り換え)では滑り切ることができない事がわかるはずです。

“変わり目”では外力が著しく変化します。その変化する外力に対して“動きを調整”できるかどうかが勝負の分かれ目です。
前にも書いた事がありますが、“動きの調整を”高めるためには、基本動作の反復練習を繰り返しおこない、神経・筋機構のなかでその動作に対する回路をスムーズに形成することが必要です。
繰り返しますが、基本練習の反復練習の後に応用練習をおこなってください。片方だけの練習では絶対に上達しません。
ゲレンデを観察していると基礎スキー派では応用練習が、レーシング派では基本練習が足りないような気がします。
その結果、どちらの派閥もナチュラルバーン(新雪・悪雪・不整地等)が不得意です。ほんとうにスキーが上手(オールラウンダー)はどんな“変わり目”(斜面)にも対応することができます。

“変わり目”を辞書で調べると「物事の変わるときやところ・ターニングポイント」と書かれています。
話は少しそれますが、私の人生のターニングポイントは今まで四つありました。一つ目はスキーを仕事にして生きていく事を決心したとき。二つ目は結婚を決めたとき。三つ目は子供を持ったとき。四つ目は今から4年前、(有)アンギュレーションを起こしたときです。ターニングポイントは自らの意思で行なうものと、予期せずにやってくるものとに分けられますが、どちらもスリルがあっておもしろいものです。覚悟を決めて“変わり目”に飛び込んでいくことです。スキー滑走と同じです。

写真は4月のルーデンスで撮影。非常に重い春の雪でした。“切り換え”で前倒荷重となり転倒してしまいました。何回か同じ斜面を滑りましたが満足のいく滑りは出来ませんでした。私の技術より雪の方が一枚上でした。晩飯ではいつもより焼酎を沢山飲みながら、自分の技能の未熟さについて反省しました。(山藤)
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ブログご案内
このブログは指導歴40シーズン、アルペンスキーティーチングプロ、山藤和男のレッスンレポートです。 冬季は越後湯沢で基礎から応用(レーシング・新雪深雪・オフピステ・コブ等)まで、全てのシチュエーションで通用する世界標準の技術をレッスンしています。